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Les Rendez-vous de Tokyo (arigato001) / uhitokiyosue 

les rendez-vous de tokyo

東京・西麻布にあるフレンチレストラン
『Les Rendez-vous de Tokyo(レ・ランデヴー・ド・トキオ)』。

胸躍るような店名は、フランスのヌーヴェルヴァーグ映画運動の先駆者、エリック・ロメール監督の恋愛コメディ、『パリのランデヴー(Les Rendez-vous de Paris)』にちなんだもの。

このCDは、2011年に『Les Rendez-vous de Tokyo』の開店2周年を記念し企画制作された、「現役女性オーナー(猪飼綾乃)が考えるレストランのためのBGM」 ----- ♪

ダウンロードが時流の昨今、あえて「カタチあるもの」(CD盤)で所有したいと思わせる、こだわりの「存在感」!
上質な白い紙で作られた特製ボックスには、シルバーの押し印による美しいタイトル。
ボックスの蓋を開けると、剥き出しのディスクと半透明紙のライナーが1枚・・・と、極々シンプルなつくり。
お値段が高めなのは、そのデザイン性や質感を考慮しつつ、限定1000枚の自主制作盤だから?

音楽を担当したのは、uhitokiyosue(清末有人)。
シカゴ音楽院で作曲、バークリー音楽院で音響合成を学んだのち、ラップトップ・アーティストとして海外を拠点に活動する傍ら、数々のリミックスを手掛け、マスタリング会社も運営する、注目のレコーディング・エンジニア。

『Les Rendez-vous de Tokyo』に於いてライブ・レコーディングされた、ギター、エレピ(Wurlitzer)、ベースというコンパクトな編成による、極端に音数を抑えた寡黙なPLAY。
その音源(素材)をもとにラップトップ編集(フレーズ・サンプリング&ループ)することで、近年やや食傷気味の「ラウンジ・ミュージック」とは一線を画す、音響系 / ミニマル系にカテゴライズされるべき特異な作品に・・・
在るのは・・・静寂を重んじた流動的な「音空間」。。。

僅かながらもビート(脈)を感知できる楽曲は、『motion』。
時間軸を引き伸ばしたかのようなノン・ビートの楽曲は、『slow movement』。

『slow movement』で、抽象的な音の響きに混じるのは、店内に満ちる環境音(=noise)。
そっと耳を澄ませば、居合わせた人々の会話や、グラスや皿が触れ合う「現実音」が聴こえてきます。

心地好いnoiseを包含し、呼吸を繰り返すサウンドスケープ・・・そんな愛すべき12曲を収録。

ここまで空間に同調する音の場合、控え目な音量でスピーカーから流れでた途端、実際の話し声や食事の音に溶け込み、やがてかき消され・・・耳に届く以前に“流れている”ということすら忘れてしまうかも。
そのかわり、一人きりで聴けば、そこに人々の「気配」を感じとれるはず。。。

----- 僕は、自宅でヨガやストレッチを行う際のBGMに、よくこのCDを選んでいます ♪

rendez-vous_01.jpg

「なぜか何度も聴きたくなります。なぜだろう?」 ----- 坂本龍一



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であいこそ、すべて。



西荻窪にあるセレクトCDショップ『雨と休日』のウェブサイトにて部分試聴できます♪
http://shop.ameto.biz/?pid=32317649

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[2013/08/10 00:00] 【音楽】 | TB(0) | CM(12)

Klavierraum / Henning Schmiedt 

klavierraum.jpg

旧東ドイツ出身のピアニスト、ヘニング・シュミートの3作目(2008年)。
“妊娠中の妻が暑い夏を心地好く過ごせるように・・・”との想いから作られた愛情溢れるピアノ作品集。

CDの序盤は、ピアノの“響き”を確かめるように、鍵盤上を滑る指先に連動した「即興性」を含む断片フレーズが奏でられます。
リリカルな音響空間を構成するのは、ピアノの音色に寄り添う微かな電子音。
それは緩やかに時を刻むパルスであったり、音の隙間に漂う半透明な靄状のドローン・・・
ときにピアノの余韻に紛れ込む、甘美なノイズやループ・・・等。

やがて中盤以降、いくつもの断片が干渉し合うことで印象的な旋律が生まれ、終盤は更に強力な構築力を携えたメロディアスな曲で占められております。
あぁぁ・・・この作品集、どこから聴いてもただただ美しい。。。 (´▽`*)

在り来たりなヒーリング・ミュージックと一線を画しているように感じるのは、方々に点在するアカデミックな要素が影響しているからでしょうか?
おそらくこの作品は、身重の妻への献身的な愛情と共に、まだ見ぬ愛しい我が子への“胎教音楽”としての役割りを兼ね備えているのかも知れません。。。

「素材(即興)」から「形成(構築)」へ・・・・・・
そう思い巡らすと、“風変わりな曲名の謎”も、おのずと解けていくようで・・・。
「小麦粉240g」からはじまり、「砂糖20g」、「ベーキングパウダー小さじ3」、「バター110g」・・・
このレシピから、いったい何ができあがるのでしょう?
・・・その答えは、ブックレットをそっと開いた時、CDの盤面に見つけました・・・♪

klavierraum01_pic.jpg

その後も、素敵な曲のタイトルはこんな風に続きます。
「ミルク120cc」、「全部きれいにかき混ぜて」・・・・・・「紅茶は?」、「お皿と椅子」、「キミとボク」・・・
そして最後の曲は(笑顔で)・・・「ハロー」♪
・・・おやおや誰デス? 残りを全部食べちゃったのは。。。 (`ロ´;)ァァッ!

klavierraum02_pic.jpg

本作の国内盤を取り扱っているレーベルのサイトにて4曲(部分)のみ試聴可能♪
『flau』  http://www.flau.jp/releases/06_jp.html


[2011/08/27 02:02] 【音楽】 | TB(0) | CM(16)

わすれもの 

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レイ・ハラカミさんが急逝されました。。。 (TдT)
ウェブにひっそりと掲載された簡略記事によると、死因は「脳出血」で、享年40。

テクノ、エレクトロニカ・シーンを代表する電子音楽家として、本人名義の作品は勿論のこと、ジャンルを問わない数々のリミックスにおいても異才ぶりを発揮し、特色乏しき近年の音楽シーンに淡い色彩を残しました。
特別高価な機材を使用している訳ではないのに、彼の配列する音たちはどこか上品で、温かく・・・(´∇`) 
無機的な音の粒を有機的に響かせるサウンド・メイキングに魅了され、僕自身がプログラミング用に選んだ機材は彼とまったく同じモノ。。。
やや癖のある(?)飄々とした雰囲気のハラカミさんですが、音の入口から出口までそっと息を吹きかけるように作り込む姿勢、細密なビジョンを有するからこそ、あの浮遊感漂う無類の傑作が誕生したのでしょう。
煩わしいギミックや、野暮かつ傲慢なサウンドが蔓延するなか、疲弊し切った我が神経回路を逐一正常な状態に蘇らせるためのカンフル剤です。

謹んで哀悼の意を表します。
今宵、静かに揺らぎ続ける音世界にて。。。

『come here go there / rei harakami』
http://www.youtube.com/watch?v=JRASlCCB9W0


[2011/07/29 00:45] 【音楽】 | トラックバック(-) | コメント(-)

風街図鑑 風編 街編 

kazemachi_zukan.jpg

図書館のCDライブラリーで見つけました♪

作詞家、松本隆のデビュー30周年の記念企画として、2000年に発売された(注:現在は40周年)CD3枚組で綴られた『風街図鑑 風編』と『風街図鑑 街編』。(計6枚組のボリューム!)
彼が作詞したおよそ2000曲に及ぶ膨大な過去作品の中から、80年代のヒット曲を中心に100作品を厳選し、それら全てをオリジナル・バージョンで収録したコンピレーションCDです♪
もうね・・・僕の耳には、慣れ親しんだ超名曲揃い!!

松本曰く、詞を作る上で重要視しているのは、『実際に「うた」になった時、言葉と言葉の透き間に、蒸留水のような透き通ったものがあふれているか否か。』(ライナーより)・・・という点なのだそうです。
そう云われてみると、彼の歌詞の中には「風」「雨」「ガラス」「蒼い」といった透明感を連想させるキーワードが度々登場しますよね。
聴き手の心にスルリと滑り込ませる、職人技的な言葉の組み方・・・
とくに胸の奥底をキューッと締めつけるような「切なさ」の表現においては、痛いほどにリアルなんですよ。。。

     セーラーの薄いスカーフで 止まった時間を結びたい  
     だけど東京で変わってく あなたの未来は縛れない
     ああ 卒業式で泣かないと 冷たい人と言われそう
     でも もっと哀しい瞬間に 涙はとっておきたいの 
     ああ 卒業しても友だちね それは嘘では無いけれど
     でも 過ぎる季節に流されて 逢えないことも知っている
                                     『卒業』 / 斉藤由貴(1985年)

なんでしょう・・・ このどうしようもなく甘酸っぱい感じっ!(ウズウズ) 
「もっと哀しい瞬間」って・・・あれこれ想像するだけでも、この詞にはかなりの重さがあるのが解ります。。。
この少女は既にその訪れを予見して、覚悟までしてるってことでショ!? (`ロ´;)オォ・・・
せ、切な過ぎる~~~

おそらく僕等世代なら知らない人はいないであろう、太田裕美の『木綿のハンカチーフ』(1975年)。
遠距離恋愛を綴った詞は、彼側の視点と彼女側の視点を織り交ぜた会話形式で描かれております。
ひとり上京した彼は、故郷に残した彼女の為に、垢抜けた自分の写真や流行の指輪を送ったりするのだけれど、彼女は昔のままの純朴な彼の姿がずっと好きなんですね。
で、無情にも時が二人を疎遠にし・・・
お互いの心が軋んだ音を立て始めた時、別れを予感した彼女が最後に欲しがったモノ・・・・・・
それが涙を拭くための「木綿のハンカチーフ」。。。(泣)
この曲は歌詞が4番まであるのですが、きちんと最後まで聴かないと、どうしてタイトルが「木綿のハンカチーフ」なのか、その意味すらも解らない・・・っていう(笑)
まぁ、この曲の背後にはボブ・ディランという強靭な壁が存在するんですけれども・・・ (^^;

そして・・・ピエール瀧も指摘していた、C-C-Bの名曲『Romanticが止まらない』(1985年)。
この曲の歌詞に、『壁のラジオ 絞って 遊びなのと聞いたね』 という一節があるんです。
コレね・・・「壁のラジオ」っていう語彙だけで、場所が“ラ〇ホテル”だと解るんですよ~~~(爆)
普通、部屋の壁にはラジオってあんまり付いて無いですから~~~ って(笑) (^^;
このような、短いセンテンスを巧みに使った情景の切り取り方は、もう神業です!!

近年の作品では、冨田恵一の美しい旋律にのせた『罌粟』が素晴らしい出来映えのように思います。
  
     毒薬だね あなたとの恋は 幸福さえ ひび割れてしまう
     胡桃のように 私の硬い心から あふれ出す流星たちを もう誰も遮れないわ
     私は帆船になり 風に帆をふくらませ 未知の海へ
     風の中 深紅の罌粟は 何色の花粉飛ばすの 生きてて一度くらい 魔法って信じたい
                                     『罌粟』 / 畠山美由紀(2003年)

現在、松本隆を超えようと高い意識を持って作詞に臨んでいるのは、キリンジの堀込高樹でしょうか?
しかしホント・・・羨ましい限りです・・・日本語が堪能な人。。。(笑)

matsumoto_takashi_pic.jpg

『罌粟(LIVE) / 畠山美由紀』
http://www.youtube.com/watch?v=6O-yQvpKcbw


[2010/05/04 00:28] 【音楽】 | TB(0) | CM(22)

The Still Steel Down / 安藤裕子 

the_still_steal_down.jpg

安藤裕子 6作目のシングル(2006年)。

現在のJ-POPシーンに於いて、安藤裕子って絶妙なポジションにいると思うんですよね。
特別に歌が上手いわけでもなければ、誰もが口ずさめるような代表曲があるというわけでもない。
そんな彼女が、多くのファン(特に同性)から熱心に支持されている理由・・・
それは作品深層を貫く、女性目線のリリカルで切ない「世界観」にあるようです。

デビュー以前、役者志望だった安藤は、あるオーディションの課題で歌を歌うことになりました。
その時の審査員の一人が彼女の歌声に耳を澄ませ、こう声を掛けるのです・・・
「君はそのままでいい。 そのままでこっちの内側がキューッと揺れるんだよ。」

少し鼻にかかった声と癖のある歌い回しは、聴き手に様々なアーティストの名前を思い起こさせるでしょう。
ユーミン、原田郁子、Chara、古内東子・・・etc
おそらく、好き嫌いがはっきりと分かれてしまうタイプなのでしょうが、いったん波長が合うと、彼女特有の感性に強く惹かれていくことになります。

原型をアカペラで持ってきた時から既に「名曲」だったという本作は、今や安藤の音楽を語る上で欠かせない存在である、ピアノ(Key)担当の山本隆二がアレンジを施しており・・・
さらに、彼女の歌声を昇華させる演奏陣(東京スカパラダイスオーケストラやカーネーションのメンバー)の深奥なアプローチにより、翳りのあるデリケートなサウンドに仕上がっております。
また、ボーカルに寄り添う複雑なコーラスワークと、起伏のある生弦の響きは特筆すべきところ。
サビの部分は振り幅のある大変美しいメロディーラインなのですが、聴き込むにつれ・・・実はその裏側にとても激しい感情が隠されていることに気づくことでしょう。

絵を描くことが好きな彼女はアート・ディレクションにも力を注いでおり、この童話調のジャケットも自らのアイデアを形にしたものです。
また、ヘアーメイクや衣装のチョイスなども、毎回自分で行っていることでも知られています。
既に明瞭な「完成図」が出来上がっている人にとって、それを他者に伝える作業はもどかしく煩わしいもの。
「セルフ・スタイリング」という手段に行き着くのは、当然の成り行きでしょうね。

暗闇の中に差し込む一筋の強い光で、一瞬目が眩むような・・・
指の隙間から、ポタポタと何かが滴り落ちるような・・・
そんな映像詩的なイメージを膨らませながら、彼女の歌に聴き入っていただけたら・・・

・・・不安定さが潔さに変わった時、安藤裕子というシンガーは今よりもさらに強くなるのかも。。。

    降りやむことなどない雨の季節を越え 花びらさえ消えても
    いいや、ねえ溢れ出す思いを木の葉に刻んでも 雪がいつかそれを隠してくれるのなら
                                           words: 安藤裕子
『The Still Steel Down / 安藤裕子』 
http://www.youtube.com/watch?v=tsOMQjZ2Anc


[2010/02/20 23:56] 【音楽】 | TB(0) | CM(6)

Cavatina / 村治佳織 

cavatina.jpg

若手ギタリスト、村治佳織の5作目(1998年)。

村治はスペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴの楽曲を得意とするクラシック・ギタリスト。
本盤は、そんな彼女にしては珍しく、南米の作曲家による現代曲や、馴染み深い映画音楽といったポピュラーなレパートリーを、バランス良く織り交ぜた意欲作となっております。

早速、ロサンゼルス・ギター・カルテットのメンバーでもある、アンドリュー・ヨークの『Sunburst』(M-1)から。
サンバーストとは雲間から照りつける太陽光のことですが、その名の通り生き生きとしたリズミカルな指の動きと、くっきりとした明暗を感じさせるトーンが聴きどころです。

アルバム・タイトルにもなっている『Cavatina』(M-8)は、イギリスの作曲家スタンリー・マイヤーズの作品で、名優ロバート・デ・ニーロ主演の映画『ディア・ハンター』の主題曲となったナンバーです。
ゆったりと進むアルペジオの上に、慈しむように優しく弾かれた主旋律がのった瞬間、この曲の持つ類稀な美しさにそっと光があたります。。。

『ベネズエラ風ワルツ第2番・第3番』(M-9/4)を作曲したアントニオ・ラウロは、バルセス・ベネソラーノスとして発表した一連の小品で名を馳せた、ベネズエラ出身のギタリストです。
これらの曲はヨーロッパのワルツとは少し異なっており、4分の3拍子と8分の6拍子をミックスした南米の香りを残す独特なリズムの取り方に特徴があります。

そして、『サウンド・オブ・ミュージック』から『My Favorite Things』(M-14)、『バグダッド・カフェ』から『Calling You』(M-15)といった有名曲も・・・

まだ、あどけなさの残る当時20歳の彼女の指先から爪弾かれるデリケートな音色・・・
研ぎ澄まされた集中力や知性、技巧的なしなやかさは、まるで手触りの良い上質な織物のような風合いです。

ギターという楽器は、その形状や演奏する姿から「美しい箱」「暖かい部屋」と喩えられることがあります。
6本の弦の音像と余韻、丁寧に折り重なった音が発する息遣いを聴いてみてください。
女性らしい優しさと柔らかさを兼ね備えた、ギターのための素敵な作品集です。。。

『Sunburst(LIVE) / 村治佳織』
http://www.youtube.com/watch?v=so44n2ZQnRA&feature=related


[2010/01/16 00:43] 【音楽】 | TB(0) | CM(4)

This Is Niecy / Deniece Williams 

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デニース・ウイリアムスの1作目(1976年)。

・・・インディアナ州のゲイリーという街で生まれ育ち、ハイスクールに通いながら地元のレコード・ショップでパートタイムの仕事に就いていたデニース。
その頃から既にシンガーとしての才能を開花させ始めた彼女は、レコード・ショップのオーナーの力添えで人生初のレコーディングを経験し、「トッドリン・タウン」レーベルから数枚のシングル盤をリリースします。

その中の一枚を偶然にも耳にしたのが、かのスティーヴィー・ワンダー!
早速、彼女はスティーヴィーのツアーのバック・アップ・ヴォーカリストとして抜擢され、72年から76年までの間に行われた彼の全てのレコーディングにコーラスで参加することになるのです。

そして更に大きな転機となるのが、アース・ウインド&ファイアーのモーリス・ホワイトとの出逢いです。
モーリスのプロデュースのもと、EW&Fの面々が参加し、彼らが創設した「カリンバ・プロダクション」から期待のニューカマーとして世に送り出されたのが、実質的なデビュー作となる本盤です。

この盤の聴きどころは・・・なんといってもフリー・ソウルの超名曲『Free』(M-5)でしょうね♪
寄せては返す波のようなエレピの隙間を縫うように、そっと刻み始めるクールなリズム・トラック。
メランコリックなホーンやコーラスが、彼女のハイトーン・ボイスを優しく包み込みます。

作品全体を通して、歌姫としての底力が充分に伝わるフリーソウルの名盤です。
匂い立つ花々を散りばめたような美しいアートワークは、イーザン・A・ラッセルの手によるものです。

この素敵なアルバムの存在が、奥深きフリーソウルへ踏み込む取っ掛かりになろうとは・・・
メロウなグルーヴと、伸びのあるスウィート・ボイス♪・・・お聞きになりますか?。。。

『Free / Deniece Williams』
http://www.youtube.com/watch?v=-oKW5EKY_SE


[2010/01/05 00:26] 【音楽】 | TB(0) | CM(4)

The Power Station 

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リマスタリング盤で再発されたザ・パワー・ステーションの1作目(1985年)。

1983年、当時人気絶頂にあった『デュラン・デュラン』に、期間限定での別ユニットという当時では異例な実験的プロジェクト案が浮上しました。
先立ってサイモン、ニック、ロジャーの3人は、土屋昌巳らと共に、叙情性の高い『アーケディア』を始動させるのですが、ジョン・テイラーには、よりファンキーな音を出したいという思惑があったようです。
そんな彼の意向により集められたメンバーはベースのジョンを筆頭に、ギターに同志アンディ・テイラー、ドラムスに元シックのトニー・トンプソン、ヴォーカルに、ブルーアイド・ソウル・シンガーのロバート・パーマーという予想外の顔ぶれ!!
そして念入りにも・・・元シックのバーナード・エドワーズをプロデューサーとして迎え、レコーディングに使用したN.Y.にある「パワー・ステーション・スタジオ」(現:「アバター・スタジオ」)から名前を拝借して、このプロジェクトは期待通りのスタートを切るのです。

『Some Like It Hot』(M-1)は、重心の低いトニーの豪快なドラムスと、切れ味の鋭いブラス・セクション。
ソウルフルかつセクシーなロバートのヴォーカルを堪能できる彼らの代表曲です♪

T-REXのカヴァー『Get It On(Bang A Gong)』(M-5)では、デュラン・デュランという「檻」から放たれたアンディのハードなギター・プレイが聴きどころです。
ロバートは当初、“歌詞の意味がわからない”との理由で、この曲を歌うコトを拒んだそうです (^^;
毅然とした紳士である彼にとって、この猥雑さはどうにも我慢出来なかったのでしょうね(笑)
中盤には、「ジョン!本当にお前が弾いたのか?(爆)」という疑惑すら持ち上がったスラップベース・ソロも・・・。

この盤は影の立役者、スタジオ・エンジニアのジェイソン・コルサロの功績が大きいと云えるでしょう。
彼が作り上げた強力なゲート・リヴァーブを効かせたドラム・サウンド(アルバムの主役!)や、重厚な音の塊は、同時代のほかのアーティストらの作品とは明らかに異なる仕上がりでした。
この作品を未聴の方は、是非とも目一杯ボリュームを上げてお聴きください!

本作が機転となり、再スタートを切ったデュラン・デュランは、更にファンキーな『ノトーリアス』(1986年)を制作し、一方アンディはソロに転向して、制限無く弾き倒せるハード・ロックの世界へ飛び込んで行くことに・・・!

ただ非常に残念なことに、本盤に関わった3人のミュージシャンは、既にこの世を去っております。。。
1996年にプロデューサーのバーナードが来日中急逝し、2003年の9月にはパリでロバートが・・・
同年11月にはトニーが相次いで亡くなりました。。。

これによりオリジナル・メンバーでの再結成という夢は、二度と叶わないものになってしまいました。
が・・・80年代を色濃く映したプロジェクトは、CDプレーヤーを“ポチッ”っと押しさえすれば、クールでハイパーなサウンドを轟々と打ち鳴らしてくれます。。。

『Some Like It Hot / The Power Station』
http://www.youtube.com/watch?v=Xf2MNCu5oqM&feature=related


[2009/12/10 23:31] 【音楽】 | TB(0) | CM(2)

Who Is This Bitch,Anyway? / Marlena Shaw 

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Blue Noteからリリースされたマリーナ・ショウのアルバム(1975年)。

ジャズボーカル・ファンには勿論のこと、R&Bやフリーソウル絡みのミュージシャンやクラブDJ達にも支持されている名盤です。
マリーナの堂々とした歌いっぷりも然ることながら・・・やはり物凄い顔ぶれのミュージシャン達による神業のような演奏が「奇跡のアルバム」と謳われている所以なのでしょう♪

マリーナ扮する女性をなかなか口説き落とせずに苦戦する男のミニ・ドラマ風ダイアローグからフェード・インしてくる、ファンキーな『Street Walkin' Woman』(M-2)。
ハーヴィー・メイスン(ドラムス)とチャック・レイニー(ベース)の精鋭二人が繰り出す、4ビートと16ビートが交錯する驚愕のグルーヴといったら・・・
この思わず身震いしてしまう程のカッコ良さはいったいナニっっ!? (≧д≦)

そして、ロバータ・フラックによる1974年の大ヒット曲のカヴァー『Feel Like Makin' Love』(M-5)。
デヴィッド・T・ウォーカー、ラリー・カールトンという名ギタリストが、スピーカーの左右で絡む緻密なカッティングや、ラリー・ナッシュのトレモロ・パンするフェンダー・ローズ・ピアノの甘い音色が最高に心地好いナンバー♪
このテイク・・・完全にオリジナルを凌駕しております。。。
各メンバーがマリーナの声と一体になりながら、それぞれの楽器で歌っているのです♪
後半の溜息のでるような転調を含め、アルバムのハイライトですね。

その他『Loving You Was Like A Party』(M-9)は、ミディアム・テンポでジワジワと盛り上がる曲調で、古き良き時代を象徴するアナログ・シンセサイザーによる温かい音色のソロパートは感涙もの!

ファンキーかつジャジーでメロウ~~~!!
マリーナ・ショウ・・・本当にクールで素敵な女性。。。
ジャケットはちょっと怖いけどもぉ・・・ (^^;

『Feel Like Makin' Love / Marlena shaw』
http://www.youtube.com/watch?v=RK326HjaNTA


[2009/11/21 00:03] 【音楽】 | TB(0) | CM(0)

Another Day On Earth / Brian Eno 

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ブライアン・イーノのアルバム(2005年)。

1970年代初頭、ロキシー・ミュージックのシンセサイザー奏者として超過激な衣装に身を包み登場・・・
その後、ソロ活動と並行して『OBSCURE』レーベルを運営し、様々な実験的音楽に取り組んできました。
当時、彼が提唱した「アンビエント・ミュージック」は、のちのハウス・エレクトロニカ・シーンに多大な影響を与えることとなるのです。
そして、70年~80年代にかけて『デヴィッド・ボウイ』、『トーキング・ヘッズ』・・・etc
エンジニア畑出身のダニエル・ラノワと共に、『U2』などの名高いアーティストの歴史的名盤にプロデューサーとして携わり、同時に音楽以外の総合芸術の分野においても、数々のクリエイティブなインスタレーションを展開しました。

個人名義でのリリースは約8年ぶりとなる本作は・・・77年のソロ作『Before And After Science』以来、何と28年ぶりのボーカル主体の作品に仕上がっております。

「This!」と連呼する声が、淡々としたリズム・プログラミングを先導する『This』(M-1)。

『And Then So Clear』(M-2)は、10ccの名曲『I'm Not In Love』を彷彿させるスローなナンバー。
フワフワと浮遊するトラックに、エフェクト変調で歪められた囁くようなボーカルと終盤のコーラス・ワーク・・・
彼のナイーヴな一面が結晶化した非常に美しい作品です♪

ヴォコーダーを使用した『Bottomliners』(M-8)は、聖歌にも通ずる厳かさを持ち合わせております。

過去の膨大なレコーディングで培った彼特有のエコーや、複雑極まりない独自の音響技術を駆使することにより生み出される音の浮遊感(フロート感覚)・・・
もはや、地上ではなく「成層圏」の辺りで鳴っているような印象さえしてきます。

アートワークは、アジアの日常的な路地風景という解りやすいものになっておりますが、タイトルを「World」ではなく「Earth」としている点に、イーノが夢想する地球規模なコンセプトを垣間見ることができるでしょう・・・。

イーノが放つグローバルな概念は、国境や民族、言語や文化を踏まえつつも、純粋な美しい音の配列という形で僕の耳に届きます。
そして、そんな音に身を委ねることによって僕が行き着く場所は・・・『此処ではない何処か』でしょう。

彼が他のアーティスト達に比べて圧倒的に長けている点は、音に対する研ぎ澄まされた霊感です。。。

『This / Brian Eno』
http://www.youtube.com/watch?v=YxOCdRdYzZw


[2009/11/03 00:02] 【音楽】 | TB(0) | CM(0)
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